百年の一日

インドとお酒に溺れている岡本の日々 (web→ https://lit.link/okapindia)

11月3日(月) 突き詰め

昨日と今日の二日連続で神保町へ行った。

もともとは昨日、神保町のギャラリーで知り合いのドローイング展を見る予定だったのに、ちょっと落ち込む出来事があって私が会場に辿り着けなかったのだ。泣いたり怒ったり達観したりしながら神保町の路地裏を彷徨い歩いた。

神保町の路地裏は驚くほど真っ暗で、ここがインドだったら慌てて表通りまで引き返していたと思う。たまにあるコンビニや街灯の光にほっとする、かと思えばまた真っ暗なビルと路地が続き、人気もない。そこにはちゃんとした夜があった。その空気が落ち込んでいる私には妙にしっくりきて、友達と長電話しながら2時間近く路地裏を漂うこととなった。

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電話先の友達には私の身に起きたつらい出来事の話を聞いてもらっていたのだが、だんだんと気がついたら友達のここ最近のつらさを聞く側にまわっていて、やっぱり私の前世は神父だったのかもしれないと思った。

表通りに戻った頃にはギャラリーの閉店時間をとうに過ぎていた。道を出てすぐに知り合いたちとばったり出会す。広い都会でものすごい偶然もあるものだ、とそのまま飲み会について行き、ごめんなさい明日ちゃんと見に行きますねと言いながらパクパクと食べ放題の中華を食べて帰った。

帰りの電車の中ではもうほとんど自分の身に起きたつらさも、友達のつらさ話も、忘れてしまっている。来年初め頃にやりたいなあと思っている個展の内容についてうんうんと頭を捻りながら電車に揺られていた。最近本当に時間の流れが速いのだ。

 

そして今日、改めて神保町へ知り合いの展示を見に行った。近いところで別の知り合いも個展を開いていたので、ハシゴすることにしてまずは昨日の知り合いのところへ。

チープさや卑猥さ、くだらないもの、取るに足りないもの。それをカジュアルにポップに、だけど真剣に題材として突き詰めると、一群の素晴らしいアートになる。カモンポイさんの作品は一つの塊になってそれを表現していた。彼の「真剣にチープなことをやる」という姿勢に尊敬の念を覚える。もっと注目されてほしいアーティストだと思う。

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そのギャラリーから歩いて10分かからないところにある別のギャラリーへ移動し、西荻の知り合い・わかさんの作品を見る。

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立体からペインティング、ドローイング、コラージュや映像まで網羅する幅広い表現活動に驚く。そしてなによりも、壁を埋め尽くすかのような作品点数の多さに圧倒される。

カモンさんのポップな色使いのあとに見たことでより強調される色味のダークさや、楽しいはずなのに緊迫感や孤独が奥底に眠っている感じが、人の矛盾やカオスを見たようで面白かった。

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こうやって知り合いの展示に行って思うのは、日々いかに手を動かし続けるか、だ。

カモンさんはほぼ毎日ドローイング作品を作っている。わかさんも酒を飲む時間以外は絵を描いて過ごしていると言う。「トコトン」という言葉が似合う二人だと思った。アーティストというのはそういうものなのかもしれない。

それに比べて、私は果たして毎日どれくらい文章を書いているかな。インスタ日記はとりあえずほぼ毎日投稿しているけれど、ブログは連続して書く時もあれば1週間以上あくこともある。論文にいたっては激務を理由にして10月一度も執筆しなかった。

それなのに文章で食べていきたいだとか、夢ばかり一丁前で。これはいかんなと思う。お酒を飲み、働き、それ以外の時間は文章に捧げるような生活を送ってみてもいいかもしれない。

仕事の作業効率をもっとあげて、空いている時間に文章を書いて書いて突き詰めて、やがては文章で生計を立てる。そんな生活を夢見ている、ならばやりましょう。もっと気軽にその一歩を。

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