夜寝るのが遅いと、7時間は寝たい私は朝起きるのが自然と遅くなり、涼しい朝のうちにやれることが少なくなる。これは嫌だなと思った。なるべく夜早く寝る日を増やしていこう。
個展の開催決定から準備期間までほとんど恋人と会えていなかったこと、忙しさに追い詰められていたときに冷たい態度をとられたこと、向こうも酔った勢いで「自分じゃなくてもっと良い人がいるんじゃない」と言ってきたこと、そういう諸々があって雰囲気はぴりぴりしていたのだが、それでも会ってコーヒー飲みながらお喋りすればまあまあまあ。
そうやってメンタルが少し持ち直したところで状況を冷静に眺めてみると、いつまでも被害者マインドでいることを選んでいるのは自分自身だなと気づく。過去のあの深く傷ついた日のこと(それは本当に衝撃で、天地がひっくり返り食べ物が何も食べられなくなり2日は全く眠れずその後も熟睡できない日が続いた)をずっと握りしめて手放さないでいるのは私だった。
そのときの傷を振りかざせば彼は罪悪感に駆られて優しくしてくれるから。
要するに私は自分の心の傷と彼の優しさを利用していた。傷が癒えたら彼はもう優しくしてくれないかもしれない。だから自分で何度も傷跡をほじくった。
そんなことより傷の手当てをしてあげたほうがずっと建設的なのにね。
ZINEの出版や個展の開催を経て、未来の自分の姿がなんとなく掴めた。
私は文筆家になりたい。文章を書き、写真を撮り、インドや人の営みの話をして日々の糧を得て、家事を含む日常生活が趣味としてそばにあり、愛するパートナーとハレもケも分かち合う。
個展二日目の朝、そういう生活をしている自分の姿が一瞬だけ、でも鮮明に、目の前に見えた。
だから、もう恋人に対して被害者マインドでいる自分を卒業したい。対等でいたい。愛情を渡しあえる関係でいたい。
もうそろそろ闇を抜けそうだなと思っている。つい被害者になりたがる思考癖に気づいていこう。