百年の一日

インドとお酒に溺れている岡本の日々

11月26日 知らない街

デリーを出てコルカタにやって来た。

インド四大都市(デリー、ムンバイ、チェンナイ、コルカタ)の一つで、人口密度も高く、道は店と人で埋め尽くされている。

10年以上前に2週間ほどコルカタにホームステイしていたことはあったけど、久々に歩いたこの街は全然知らない場所のようだった。

事実、私はコルカタのことを全然知らない。ホームステイしていた期間が勿体ないくらい何もコルカタの歴史や風土を知らない。

 

「知らない」ということを素直に認められるようになったのは、ここ数年での大きな変化だと思う。かつて私は知ったかぶりで、物事を知らないことは恥ずかしいことだと思っていて、会話についていくためだけに興味ないジャンルの知識を取り込んだりした。

失礼なことをしていたなあと思う。ジャンルにも、人にも、私自身にも。

 

ところで、知らない街なのに妙に懐かしかった。知らないのに知っている気がした。日本のたばこ屋さんよりもさらに小さな店に座ってチャイや小物を売るおじいさんの顔を昔から知っているような気がする。

前世というものがあるなら私はたぶん19世紀末〜20世紀前半のコルカタで過ごしていたんだと思う。

 

胸をきゅうきゅう締めるような懐かしさと、知らない物事の溢れる道を歩く新鮮な喜びにとりつかれて、ひたすら夜の街を歩いた。

 

 

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