百年の一日

インドとお酒に溺れている岡本の日々

6月7日 (梅の香り)

念願の梅シロップ作りを開始した。初挑戦だ。

 

子供の頃、母はほぼ毎年梅干しと梅シロップを仕込んでいた。家の周りは田舎だったからその辺に赤紫蘇が生えていて、学校帰りに摘んで母に渡した。ところが二階の夫婦の寝室で干されていた梅と赤紫蘇の混ざり合った匂いが、熱と淀んだ空気の溜まりやすい子供部屋に流れ込んできて、夜になってもそのむせるような匂いが消えず、私はいつ頃からか赤紫蘇とそれで漬けた梅干しが苦手になった。今でも薄塩の梅干しじゃないと食べられない。母には気の毒なことをしたと思う。弟が梅干し好きでまだ良かった。

 

梅は南高梅を近所の八百屋さんで買った。そこのお母さんに「冷凍してから漬けると早いのよ」とコツを教えてもらう。今日はよく晴れて気持ちのいい風の吹く日で、洗った梅を窓辺に並べて天日干ししていたら、風が吹くたびにふわりと梅の香りが漂った。黄緑色を連想させる香り、ああだから南高梅は黄色なのか、とか。香りはとめどない思考を呼ぶ。

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私は2月に生まれた。2月といえば梅の季節。だからか、私は桜よりも梅の花が好きだ。梅はどうしてか桜よりも寂しく(だけど凛と強く)感じる。

あの花の香りがとても好きだ。実の香りも素敵だなと思いながら今日も論文を書いた。修正を早く終わらせなくては投稿に間に合わない。だけど筆が進まない。「論文を書く」というのは机に向かってうんうん唸る時間も含めて「書く」だと思っているので、今日も論文を書きはしたけどちっとも進んでいない。明日も明後日も論文を書く。

 
◼️今日のメモ

・今週はレンタルルームに荷物をしまいに行く予定だ。狭い家の小さい本棚なので本や漫画や雑誌がすぐに溢れてしまう。これを何ヶ月かに一度、レンタルルームにしまいに行く。お世話になっているオタク仲間に録画してもらったアニメのBDも増えてきたのでそれも片付けに行く。そうなると「これ手元に置いておこうかな、どうかな」と迷うものを読み始めたり観始めたりしてしまって、時間がなくなる。まあただゴロゴロしているよりもアニメ観たほうが良いかなとは思っている。
・オンライン勉強会のあとに軽くみんなでオンライン飲みをした。突然の提案で始まったので家に缶チューハイが一つしかなく、飲み干してからはラムミルクを飲んでいた。インドのラム酒にミルクはとてもよく合う。

・昨日は似たテーマの論文を見つけてしまって、それがとてもショックだったけど、よく考えたら私はまだ本格的な研究を始めてせいぜい5年しか経っていないのだから、まだまだ知らない文献や知識があるのは当たり前だと開き直ることにした。それよりも私がこの30年生きてきた中で得た感覚をどうやって現地データと結びつけて言語にして論文にするか、そこに賭けたい。論文を人間性で勝負するというのは変な気がするけど、文化人類学なのだから、人の学問なのだから、アリなのではとも思う。

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◼️今日聴いた音楽(印象的なものだけ)
フィクション / sumika

生きる / 東京事変

閃光少女 / 東京事変

 

東京事変のアルバム『スポーツ』を繰り返し聴いて過ごした。閃光少女すごく好きな曲なのだけどなんかこれを好きだと言うのが悔しい、なんでだろな。笑
 
 
◼️今日読んだもの
 『ひとりでしにたい』(カレー沢薫)

「女性のトラウマ経験と文学」(常田夕美子)『トラウマを生きる』より
 

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ひとりでしにたい、は孤独死する可能性のある私たち全人類が一度読んでおいたほうが良いなあと思う。結婚してても子供がいても孤独死する人はする。

そう考えると、私はもう別に結婚しなくてもいいかなあという気持ちになる。「ずっとこの人の横で歳をとっていきたい」と思える人に出会えたら結婚したいけど。現実は厳しく、折角そう思える人に出会えても所帯持ちだったりする。というか私が出会うくらいの年齢の男性はいわゆる結婚適齢期を過ぎている人が多いので、その歳で結婚していない人の方がレアなのだけど。素敵な人はみな結婚している。
 
◼️今日のアニメ・ゲーム他
「 オタクに恋は難しい」と「未来少年コナン」を観る。BD整理のために久々にオタ恋を観たけどやっぱりいいねオタク同士の絆って。

私はオタバレを嫌がって隠してきてしまったから、数年前にバイト先で普通に堂々とオタク話をぶっこんでくる人に出会った時は衝撃だった。でもその人と会えたおかげで、アニメや漫画やアイドルの趣味を堂々と言えるようになった。今でも感謝してる。(ちなみにその人がアニメの録画BDをくれる)

だけどその人は今もう仕事先にいない。唯一のモノノフ仲間だった親友も実家に帰ってしまって東京にいない。語りあえる人がいないのはとても寂しい。未来少年コナンのおじいさんも言っていたよ、仲間を作れって…はあ。


 
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