百年の一日

インドとお酒に溺れている岡本の日々

うっかり死なないために

人はマジでうっかり死ぬ。事故や心臓発作のような予期できない死だけではない。うっかり自殺してしまうということがあると思う。

どんな精神状態だと本当に死んでしまうのかは実際に死んだ人しか知らない。私が子供の頃によく遊んでくれた叔父の親友は、誰にも何も言わず気配も見せず自殺した。人は、うっかり死を選んでしまうことがある。本当に、そう思う。

(その人が悩んでなかったと言いたいわけじゃない。悩んだ上で決意して自死したのかもしれない。でも落とし穴にストンと落ちるように、ふと自死を思いつくこともありうる。結局、なんで死んでしまったのかはたとえ遺書があったとしても当人以外が完璧に理解できることは少ないと思う)

 

31日の私の精神は夜が深まるにつれてひどくなっていった。

バイオリズムの感情値が24時にはマイナス98.2パーセントまで落ちていたことや、肌寒くて雨が降りだしそうな天気だったこと、友達と賑やかにお酒を飲んでいたところを途中離脱して一人帰ってきたこと(孤独感)、加えておつまみをあんまり食べてなかったので小腹が減っていたこと。こうして振り返って書き出してみると、過去の経験からして明らかなトリガーがいくつもあって、こりゃ完全に憂鬱モード入るなとわかるけど、突入している最中の時にはやっぱり気づかない。「つらいけどまだ大丈夫だ」と思ってしまう。

 

常々思うことだけど、心理的危機の際のコーピングリスト(自分なりの対処方法リスト)を常に目に入る位置に置いておくことは大切だ。うっかり死に向かってしまわないように。

時の流れはいつか何かに答えを出してくれる、生きている限りは。自分で時を止めないようにしたい。

 

 

さて、つらいときに心の支えにしているTwitterアカウントのTestosteroneさんが「メンタルが不安定な人は食事/運動/睡眠不足のどれかである場合が多い」ので、これを整えればホルモンや自律神経も整う、とツイートしていた。

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その通りだと思うのだけど、いつかの私のように自律神経が著しく乱れると布団から起き上がることすらできなくなる人もいるだろう。嫌な思い出や嫌な想像ばかり頭に浮かんで、眠いのに断続的な浅い睡眠しかとれなくなり、動く気力がなくなる(そもそも立てない)ので運動できないのは勿論、不思議と空腹も感じなくなる。

 

この状態になったときにまずやったほうが良いのは、部屋の電気をつけることだ。カーテンを開けるのは立ち上がれる人間がやることで、寝そべって息を吸ってるだけで限界のときには無理だ。だから部屋の電気はリモコン式のものに代えておいたほうが良い。気力があるときにやっておこう。

次に、寒ければ暖房をつけて室温を快適にすること。暑ければクーラーをつけること。理想は布団をかけなくてよい温度だ。というわけで枕元には電気のリモコンと一緒にエアコンのリモコンも置いておくと良いと思う。

そして、水を飲むこと。布団に入る前に500mlの水のペットボトルを枕元に置いおく。毎回用意するのが手間だったり、帰宅してソファに倒れこんだ瞬間から起き上がれなくなることもあるので、ソファやベッドの下に未開封の水のペットボトルを備えておくのも良いと思う。

なぜか水を飲むと少しだけ落ち着く。あと、私は泣くことでしんどさを解消するので(コーピングリストの一つ)、体に水分があるほうがたくさん涙がでるような気がしてる。加えて水を飲むことの良さは、トイレに行きたくなることだ。幸いなのか何なのか私はどんなにしんどくても「漏らしたくはないな」と思うので、無理やりにでも起き上がってトイレに向かう。しんどいときに自らの意思で立ちあがるのは本当にすごい。月に初めて降り立つのと同じくらいの偉業だ。これが出来ればたいていのことはできる。全力でそう思うようにしてるし、口に出して言う、「しんどいのに起き上がってえらいね私」と。

 

ここまで出来ればあとはTestosteroneさんの呟きにあったことをすればなんとかなるはず。

まずトイレ行ったらその足で台所へ行く。何か食べる。なんでもいい。生卵丸呑みでもいいし、アイスやお菓子でもいい。もしくは財布を持って(ソファあたりまで引き返すとまた沈む可能性があるので財布はドアの近くに置いておくのが良いかもしれない)、散歩も兼ねてコンビニへ行く。(深夜にヨレヨレの部屋着でコンビニに来ても店員はまず気にしない。私は3年間コンビニで働いていたけど部屋着で来るお客さんのことを誰も気にしてなかったからこれは信じてほしい。)食べたいものを買って歩き食いしたり家に戻って台所に立ったまま食べたり、とにかく腰を落ち着けずに短時間でお腹を満たすようにする。

次に、できそうなら腹筋する。無理なら部屋中を歩き回る。クイックルワイパーをかけるのがオススメ。歩き回るだけじゃなくて部屋が綺麗になって少し心が落ち着く。

携帯はベッドやソファから遠い位置に置く。そしてベッドやソファに横になる。まだ眠気がこないと直感したら、読書をする。なるべく難しい本がいい。私の場合はメルロ=ポンティの本を開くとすぐ眠くなる。気持ちの整理のために日記を書くという手もあるけど、それは翌日にしたほうが良いと思う。アウトプットする作業は基本的に頭がどんどんクリアになるので睡眠から遠ざかる。

本を読んでうつらうつらし始めたら電気を消す。でもまた憂鬱な方向に思考が流れ始めて頭も目も冴えてきたらすぐに電気をつけたほうがいい。再び水を飲んでやり直す。

 

これらをやって去年のメンタルが一番荒れていた時期を乗り越えられたので、似た傾向が出ている人に効くかもしれないなと思ってます。