百年の一日

インドとお酒に溺れている岡本の日々

夜歩く原人

ちゃんと研究はしている。しているけど、怠けてもいる。
オールドモンクを浴びるほど飲んで、目的もなく街中をほっつき歩きたい夜だってある。夜はいつだってそんな夜。

 

人間に朝型や夜型なんてないという話を聞いたことがある。
夜型人間は、原初の太陽と共に寝起きする人間生活には見られなかったことで、電気が発明されて夜でも明るくなってから生まれたのだとか。

でも、本当にそうかなあっていつも思う。

夜型人間はずっと昔からいたんじゃないか。夜型の遺伝子のようなもの、夜になるとどきどきしたりわくわくしたりそわそわするような血の感覚は、ずっと昔の人間にもあったんじゃないかな。

その大昔にはまだ電気が発明されていなかったから、月明かりだけを頼りに夜の森の中を散歩する人。暗闇の中で川がさらさらと流れている音を聞いて、野生の動物がうなったりがさがさしている音を聞いて、心から安らぐ人。自分の手すら見えないほどの真っ暗な暗闇の中で、ようやく安心することができる人。
太陽と共に生活できないから、他の朝型の人間よりもひ弱だったり、生き残るのが難しかったりして、「原初の人間に夜型はいない」とされているだけかもよ。

 

私が夜にあまり眠れないのは、夜になると頭が冴えるのは、夜になると散歩したくなるのは、もしかしたら私の先祖の誰かが夜型だったからかもしれない。

 

 

よく飲んだあとに酔っぱらった眼で朝日を見るのが好きだ。朝日を見てから眠りたい。

 

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