百年の一日

インドとお酒に溺れている岡本の日々

ドキュメンタリー”1984, When the Sun didn't Rise"

奇跡的でありがたいご縁と幸運のおかげで、1984年のシク教徒虐殺に関する素晴らしいドキュメンタリー映画を作った監督さんと会い、そのフィルムスクリーニングに参加することができました。

Teena Kaur監督の撮ったドキュメンタリー、"1984, when the sun didn't rise"は、1984年にデリーで起こった暴動後を生きる人々を追った作品です。

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Teenaはムンバイに住んでますが、主な撮影場所はデリーのTilak Viharで、数年かけてここの住人と信頼関係を築いてこの映画を撮ったそうです。このTilak Viharは暴動の被害者が集まって住んでいるエリアで、私が現在調査している場所でもあります。

作中では泥棒で生計を立てている、というかドラッグを買っているドラッグ中毒の男性も出てくるんですが、その男性が「1984年の出来事さえなければ、父親が生きていれば、俺たちは今頃アメリカで生活してたんだ」と話すシーンは、ハッと考えさせられるものがありました。

デリーの中でのTilak Viharの住人に対する差別は、今回調査をしている中でだんだんとわかってきました。彼らのことをanti-social peopleだとはっきり名指す人もいます。泥棒、レイプ犯、ドラッグ中毒者の住むエリア…それは一部では事実だけど、その背景に“1984”があったこと、いまアメリカに住んでいるインド人の誰かが、彼の代わりにそうなる可能性があったことを、忘れてはいけない。

 

Teenaとは上映前に一回、上映後に一回、お茶をしました。めちゃくちゃフランクで、チャーミングで、ちょっと天然ボケです。会うと刺激をもらえるし、なんか元気やヤル気が出てくる。

このドキュメンタリーを作ったTeenaを日本に呼んで、フィルムを上映する場を作りたいと思っています。ていうか、もう「日本に呼ぶね!!」と約束しちゃった。

とりあえず所属大学に掛け合ってみるつもりですが、他に何かいい方法や機会があれば、ぜひ教えてくださいな。