きたか、という気持ちで朝を迎える。
この時期によくある精神状態なのでもう慣れた。
昨日のもやもやは鬱の前兆だった。朝から泣いたり不安になったり気持ちが悪くなったりと忙しく過ごす。
でも(まだ)去年ほどひどくない。去年は本当に死ぬかと思った。縄があったら首括っていた。
サバイブ方法は日記に残しているので読み返し、そういえば台所仕事のような、無心で手を動かす作業がよく効いたなあと思い出す。
そういえば今年のらっきょう、まだ漬けていない。
というわけでらっきょう漬けた。好きな人の好物でもある。
美味しく漬かったものをつまみに飲む姿を思い浮かべているうちに鬱はどっかへ去った。
今日もなんとか。
朝からなんとなく気持ちが晴れない。
この「なんとなく」を理解したいと心の中でこねくり回してみるが、わからない。
最近は物忘れが多い。立ち上がって部屋を移動すると何をしにその部屋に入ったのか忘れてしまう。過去のことはよく覚えていて、何年何月何日に誰とどこで会ったか答えられるのに、一寸前のことが思い出せない。
脳味噌の劣化あるいは老化。
母の老いることや死ぬことが怖かったけど、最近は少しずつ和らいできている。いつか私も死ぬ。
母の縮んだ背はいつかの私の背の高さなのだ。
中村一義「再会」が頭の中でずっと流れている。
僕の身体で僕を超えてゆく
夜、カレーの試作品をもちよってあれこれ感想を言い合う。私の感想はいつも的をえていなくて申し訳ない。
月の初めに今月の目標を立てることが多い。叶わないことも多い。
今月はなるべく喋らないことにした。
会話に合いの手をテンポ良くいれようとしたり頭の回転が鈍いのを隠そうとしたりして、なんでも「すごい」という言葉を用いてしまう。
ちゃんと他人の話を聞いて、わきあがった感情をもっと丁寧に掬って、ぴったりの言葉をあてはめたい。
書くのは得意なのだけど会話が苦手というのは、言葉の本質を掴みかねているような気がする。
私はなんでもすぐ言葉にしたがる、声に出したり書いて表したりしたがる、それをこらえて胸のうちに言葉にならない感覚のまま留める練習をしようと。この1ヶ月はなるべく喋らずに過ごします。
夜、ヒンディー語教室の最終回を終える。明後日の個別授業の教材作りも終わらせて気がつけば23時。
ジャムパンを食べる。
東京にまた緊急事態宣言が発令される。
1月の時点でもっと厳しく、ロックダウンに準じる程度まで、全業種、会社通勤も含めて厳しく規制し、そして補償を確実に出すべきだったのに。
今やったって変異株がこんなに広まってしまったらもうどうにもならない。
なにより、3ヶ月という長期のだらだらした緊急事態宣言で失った顧客や商機を取り戻そうと仕入れを頑張っていたり連休に向けていろいろ準備していたであろう業種の人々に対して、あまりにひどい仕打ちだ。
補償額も売り上げ10万円の店に前回同様の4万円しかないという。酒の販売禁止が飲食店にとってどれほど痛手になるかわからずに。
腹が立って仕方ないので飲みに行く。
知り合いのお店が5月15日で閉店する予定だったのに、最悪これじゃあ閉店の挨拶もないまま緊急事態宣言中に閉めることになるだろう、と言われる。
いい加減にしてくれ。
今日はのんびり出勤の日。
TAは家から参加した。リモートで仕事ができるようになってきて、自分としては良かったなあと感じるけれど、学生さんが「対面が良い」と望む気持ちもよくよくわかる。
良いことばかりではなくて、私のラジオ局の仕事も着実に減っているし、全てがリモートに切り替わると切られる仕事もあるのだろうと思うと不安もある。
でも少なくとも今日は家から仕事ができて良かった。
午後は出勤しなくてはいけないので、お昼ごはんを食べたら仕事へ。
ここ最近たびたび食べに行っている定食屋さん。おばんざいが日替わりで選べて楽しい。
ビーツのきんぴらは初めて食べた。
何を書こうと思っていたのかわからない断片的な言葉がたくさん下書きで残っていたが、日にちも書いてないし、よくわからない。
日記はなるべくリアルタイムに日々更新せねばなあと反省。
今日は久々の収録のお仕事。新作収録は4ヶ月ぶりだ。
予定通りに作業をこなせてよかったよかった。
夕飯、辛味噌で炒めた豚肉をレタスで巻いて食べる。ひたすら。
レシピ本を読み、シンプルな料理にやる気を出す。
ここ最近の木曜日は知り合いの家で飲むことが多い。私の仕事が金曜日休みなのもあって、木曜日の夜は華やかな気持ちになる。
今日は確定申告の提出締め切り日で、私含め毎年ぎりぎりで提出する人々で軽く打ち上げのような宅飲みをした。
間接照明だらけの家でぼんやりまったり過ごす。幸せだ。
