百年の一日

インドとお酒に溺れている岡本の日々

うっとうしい季節を終えて

ついこの間まで天気予報に「うっとうしい」と表示されるほどの気温だったのに、いつの間にか涼しくなっていた。ディワーリーのあとは何故かいつも涼しくなる。そんなことインド人ならみんな知っている。月の満ち欠けと共に生きる方が、太陽暦で暮らすよりよっぽど自然なことなのだろう。

デリーの冬はきちんと寒い。今年も寒くなる気配がする。一年で一番好きな季節。今回はデリーで冬を迎える前に帰国だけども。


ハロウィンっぽさの全くないインドで迎える3回目の秋。
33年前の今日、インディラ・ガンディーが暗殺され、夜中からデリーで暴動が始まり、3000人のシク教徒が殺された。そしていまだに、主犯は誰も逮捕されていない。

明日から3日間は、彼らの追悼式典に参加してきます。研究の一環でもあるけれど、個人的にずっと彼らを弔いたいというか、向き合ってみたいと思っていた。

そしてありがたいことに、色んなご縁が繋がって通訳と解説をしてくれる人が見つかりました。今まで儀式の意味も歌の意味もちんぷんかんぷんでしたが、これでようやく3年越しに意味がわかりそうです。笑


「笑っている時は笑っている、それでも悲しみは心の中にずっとある」
インタビューの中で聞いた言葉。つらい記憶を掘り返して話を聞かせてくれている人々を裏切らないためにも、もっと頑張って良い研究成果を残したい。彼らについて、本を書きたい。

それはお前の欲望のためなんじゃないか、お前が出世するために彼らが使われているだけじゃないか、と言われれば、正直、何て答えたら良いのかわからない。ただ、とにかく彼らを裏切りたくないという気持ちだけは嘘じゃない。

 

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